コミュニケーション支援

先日、コミュニケーション支援事業利用に関する情報交換会が開催され、市の登録奉仕員(手話通訳・要約筆記)やろう協の皆さんと2012年度上半期の利用状況など、話し合いました。(11月2日)

上半期の利用状況の分析や「メール119番制度(聴覚障害者の方が対象)」の開始についてや、奉仕員派遣制度の周知・広報を図る取り組みや、またろう協の皆さんからは、通訳技術の向上の要望がありました。

長く要約筆記のボランティア活動にかかわってきましたが、なかなか自分自身、技術向上につながらず、常に反省の日々です。9月13日市民会館で非核平和都市宣言20周年記念講演会でのスティーブン・リーパーさんの講演でも、冒頭、スティーブン・リーパーさんが英語で滔々とお話され、その際、要約筆記の手が止まってしまいました。講師のリーパーさんは、一方通行のコミュニケーションの不具合について聴講者の大部分が市内中学生という会場において、例の1つとして実演されていたのですが、後から、あれは、「英語を話されています。」という要約筆記で、会場で何が行われているのか、発せられているのか、通訳すべきだったなぁと大変悔しく思いました。要約筆記の現場では、後からこうすればよかったな~と振り返られるものですが、なにより同時性が求められるので、その場でのひらめきといった瞬発力も必要になります。(失敗も経験と思って次も頑張ろうと思いますが、なんのためのコミュニケーション支援かといえば、なによりも聴覚障害者の方の支援になるものでなければならないので、技術をきちんと向上していきたいです!)

ロシア語の同時通訳者で、エッセイスト・作家であった米原万里さんの著作が昔から、大好きなのですが、同時通訳の悩み、事情あれこれが、エッセイにもよく出てきます。手話や要約筆記の現場にも通じることがあり、何より同時性が求められる同時通訳、その場での強烈な即効性・瞬発力・集中力が求められる様が、似ているなぁ~と勝手にシンパシーを感じています。

(これまでの記述で、要約筆記に、敷居の高さを感じないでくださいね。もちろん、難しさもありますが、それを上回る醍醐味というか面白さがありますし、手書きの要約筆記からパソコン要約筆記まで、ひとくちに要約筆記といっても窓口の広さがありますよ~!小千谷要約筆記サークルでは、冬季をのぞいて月に1回サンラック小千谷で、19時30分から21時まで、定例会を開催して学習会を行っていますし、年に1回初心者向けの講習会を開催しています!随時、新規会員募集中です!)

【コミュニケーション支援事業】 聴覚に障害をもつ方の意思疎通の円滑化のために手話奉仕員及び要約筆記奉仕員(以下「奉仕員」という。)の派遣通じて、コミュニケーションの手段の確保を図り、社会参加や自立への支援を行う事業

医療機関の受診や就労の場面や学校や講演会、研修会等の場面において、手話や要約筆記の奉仕員の派遣を希望する聴覚障害者の方が、その都度、事務局(小千谷市社会福祉課)に申し込むことで、制度を利用できます。

【要約筆記とは】高齢化社会の中で、難聴などで聴覚に障害を持つ中途失調者の方も増えており、聴覚障害者の方は誰でも手話ができるというわけではありません。そのため、要約筆記(話されている内容を要約し、文字として伝える)も、情報保障・コミュニケーション支援の役割の1つを担っています。また昨今はパソコンで、リアルタイムで文字を入力して伝えるパソコン要約筆記も活躍の場を広げています。(パソコン要約筆記の方が、ペンでの要約筆記よりも、伝えられる文字数が多くなります。)

 

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