信濃川と環境うるおい基金とJR東日本

先日の一般質問で、南部・山辺地区の活性化について、小学校の統廃合による小学校の後利用にからめて、環境うるおい基金の利用について市長に質問しました。

※環境うるおい基金とは、JR東日本より過去(不正取水)のお詫びとして、小千谷市が設置した「 小千谷環境うるおい基金」にJR東日本より20億円が寄附されたものを原資として、信濃川の環境整備等に使用するもの。

参考資料として、上記の朝日新聞記者の三浦英之さんの著作を読んでいるのですが、ぐいぐいと引き込まれる力作です。(「水が消えた大河で JR東日本・信濃川大量不正取水事件」三浦英之・現代書館・2010年)

三浦さんは1974年生まれで、同世代です。同世代の方が地道な取材と素晴らしい視点で、著作を起こしていて、とても刺激を受けました!

祖父長谷川政一の著作と合わせて、この問題について、しっかりと歴史的経過や事実を学ばなければと認識を新たにしました。

「信念の旗は高く」(長谷川政一・2004年)第3章信濃川を守る 1.取水協結成 2.取水協運動 3.国鉄発電所第5期工事反対運動   今回、一般質問を行うにあたって、南部地域の長老や学識経験者の方から、聞き取りを行いました。

昭和25年9月の落盤事故(小千谷発電所の隧道工事により40数名が落盤事故で死亡)なども、その過程で、伺うことができました。

再質問では、そうした貴重な声やアドバイスをもとに、以下のような要旨を述べさせていただきました。

小千谷の信濃川発電所をめぐる歴史・過程では、不正取水に関しては、魚野川の合流点までが、減水被害を受けました。小千谷でいえば、真人・岩沢・川井・坪野・細島地域などです。また、真人地域・池が原地域には、住宅地に信濃川発電所の隧道トンネルが通っています。今までも、たびたび、陥没や地下水の減少等、南部・山辺地域は被害をこうむっています。不正取水だけでなく、施設がある限り、影響は続きます。また河川敷もアカシアなどの雑木が生い茂り、荒れ放題、洪水時に被害が懸念されます。こうした歴史を踏まえれば、河川敷の整備や南部・山辺の活性化に環境うるおい基金を使用することにもう少し積極的な支援の考え方があってもいいのではないでしょうか。

すべてとはいいませんが、南部・山辺地域への環境うるおい基金の積極的な活用をご検討いただきたい。真人では、昔は「やな」が2つもあり、鮭の遡上があり、南部地域でも、多くの渡し船があるなど、南部・山辺地域は、信濃川と密接に生活がつながってきた歴史があります。その中で、信濃川水力発電の取水により、荒れた信濃川中流域を取り戻す闘いが、十日町・小千谷でも、流域住民の方たちの尽力があって行われ、こうした努力が環境うるおい基金というモノに結実したのではないでしょうか。市長も、こうした歴史を踏まえ、是非、地元の声を聞き、南部・山辺地域の活性化に力をお貸しいただきたいと心から要望します。

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